「四月は君の嘘」のヒロイン「宮園かをり」が子供の頃から患う病気は、不定期に発生する動脈瘤が神経を圧迫して萎縮させ、手足の運動機能を失わせてしまう有効な治療法の無い難病でした。
成長期の子供に難病の進行は早く、動脈瘤と運動機能の萎縮に伴って新たに発病する重度の疾病は、早晩に彼女を死に至しめた事でしょう
それでも、彼に「好きだ」と伝えたかった彼女は、届いても遣る瀬無い切ない想いを手紙に認めていました
「治らない病気」と「私は長くない」を知り、「通り過ぎて居なくなる人」を自覚する彼女は、「禍根を残したくない」と、桜咲く四月に嘘を吐きます。
嘘によって五歳の時からの願いは叶い、後は自暴自棄のまま病床で死を迎えるだけの思いでしたが、「後追い」は嫌だと、並んで「心中」できるように願う彼の「アゲイン」に、もう一度だけの再起を彼女は決意します。
強い「アゲイン」の願いは彼女を、神経の圧迫障害を除いて一時的に手足の運動機能を自由にさせる成功率の低い手術に挑ませます。
手術の日は、ピアニストの彼が出場するコンクール本選当日。
施術時間中に彼の演奏が始まり、曲のクライマックスに「ありがとう」の言葉と共に現れたバイオリストの彼女は、彼と協奏をします。
その最終話で無言で彼を見詰めながら協奏する宮園かをりを3D絵馬/立体のぞみ札の絵柄にしました。
そして、アニメ画面のユウニ湖のような寒々しい虚数背景を、彼女イメージの春風舞う桜模様に変えました。
のぞみ札の願いは、「難病に悩み苦しむ全ての方々が、幸せ豊かな生涯でありますように」です。
進行する病気への不安と焦りに、癒される救いが有って、心が安らぐよう、祈ります。