遥乃陽 blog

創作と改造のプライベートな趣味の世界 『遥乃陽 blog』の他に『遥乃陽 diary 』と『遥乃陽 novels 』も有ります

遣りたい事がたくさん! いつもバイオリズムとモチベーション次第。

樹木模型 リーフパンチの目立てをして切れ味を良くしました(GREEN STUFF WORLD GSW-2

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GREEN STUFF WORLD社の品番GSW-2は、2スケール3種類(1/35、1/48、1/48)の大きさの広葉樹の葉の形を、穴開けパンチ式で打ち抜ける冶具です。

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1:確実に木の葉形状に打ち抜けるコピー用紙の厚さ程度では、ほぼ葉の形と認識できる状態で打ち抜けていました。

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2:打ち抜き不良の発生
それが、テッシュペーパーや花紙の薄さでは裁断時に引っ張られて、千切れ雲のような木の葉に見えない形で毟れて仕舞いました。
テッシュペーパーを四つ折りや八つ折りにして厚みを増しても同じ千切れるような状態で、更に、パンチとダイの隙間に嵌り込み、パンチが動かなくなる始末でした。

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3:打ち抜き動作と不良の原因
パンチ式打ち抜きは、葉の輪郭の形で穴が開いたダイへ、葉の形をしたパンチが入り、葉の形をした穴の縁のエッジと、入り込む葉の形の外周縁のエッジに因って、挟まれた紙面を押し切り、葉の形の紙片を作成します。
パンチはダイへ入って押し切るのですが、パンチとダイの間に隙間がないと切り抜く事ができません。
隙間がゼロでは入る事ができません。
ほんの僅かな隙間では縦面が接触して、押し入れて戻す抵抗が大きくて摺動しません。
隙間が広いと打ち抜く紙を引っ張り込んで、裁断が不十分な毟り切れになります。
そして、挟み込んだ紙で動かなくなります。
なので、毟れる様に切れて葉の形に成らなくなると、手作業で隙間(クリアランス)を適度に狭めなければなりません。

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4:広がった隙間を適度なクリアランスにする方法
パンチやダイのエッジが、大きく欠けたり、凹んだりしたならば、廃棄するしかないですが、極小な破損ならば、縦面側への膨らみを削って滑らかにしながら縁をエッジします。
欠損していないのに挟み込む現象の修正(メンテナンス)は、主にパンチ側で行います。

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5:メンテナンス作業
手作業の修正工程は、先ず、パンチをダイへ通して、裏側へ最大に出します。
次に出ているパンチの葉の形の縁を、パンチの金属と同等以上の硬さの道具で軽く叩いて行きます。
道具の形は先端が丸まった細い物が良いでしょう。
パンチ面はV字形に波打たせされているので、叩き難いです。
丸まっていても、滑ってエッジを潰す恐れが有る物は使えません。
角が有るのも、エッジをV溝に凹ませるので使えないです。
(パンチ面がV字形に波打たせされているのは、切り易くさせるのと、切り残しを無くす為です)
私は、手近に有ったM8のキャップスクリューの頭の縁のR面で叩いています。
コンコンとエッジをダラさない様に、根気良く縁の全周を軽く叩いて縁を僅かに外へ膨らせます。
膨らませるのと同時にエッジも鋭くなります。
少しずつ、パンチとダイの摺動を確認しながら慎重に行い、時々、紙を押し抜いて、切れ味をみます。

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6:メンテナンス(目立て修復)後
テッシュペーパーや花紙を八つ折り重ねで、ガスンと押し抜いても、綺麗な葉の形で切れるようになれば完成です。

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電動リューターで上面を削って目立てを行っても良いのですが、最初から隙間が広い傾向が有るので、切削後の切れ味に納得いかなければ、手作業で潰すようにエッジを膨らめせてクリアランスを調整しなければならないでしょう。

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