遥乃陽 blog

創作と改造のプライベートな趣味の世界

遣りたい事がたくさん! いつもバイオリズムとモチベーション次第。

樹木模型の製作(竹のミニチュア 1/35を作ってみた)

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製作目的は、1/35スケールのアジア地域設定のジオラマに違和感無く使える竹のミニチュア。
見た目は、樹高16mほどの孟宗竹か、真竹のように感じられるように製作する事。
使用材料は、日常的に入手可能で安価な事。
所要時間は、ちまちまと没頭して2週間くらいで完成する事。

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竹の葉(笹の葉)の製作:
笹の葉の材料は、2枚重ねのテッシュペーパー。
4回折り畳んで、ズレたり、捲れたりしないようにクリップで挟み、固定します。
笹の葉の形に切り抜くには、半丸刃と曲面刃の彫刻刀が必要で、これだけはクラフトアートのショップで購入しなければなりません。

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f:id:shannon-wakky:20171220040852j:plain葉の茎に近い巾の広い部分は、小さな半丸刃を使います。
葉の側面から先端へは曲面刃を、片側ずつ笹の形に切断します。

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用いる彫刻刀の刃は、1/35スケールの笹らしくなる形と大きさの曲面刃を選びます。
(手持ちの曲面刃は曲がりが小さかったので、グラインダーとダイヤモンドヤスリで刃を落とし、大きな曲がりの刃に削り直しています。……特注で彫刻刀を製作してくれる方を探そうと思っています)

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形にする切断は、切断残りが無いように確実に繋げて切断します。
ほんの僅かでも切断残りが有ると、綺麗な形に切り抜けず、重なったペーパーも解れなくて1枚、1枚の葉に分けるのが難しくなります。

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ピンセットや楊枝でチマチマと重なったままの笹葉を大体解したら、シャバシャバに薄めた笹葉色の塗料に浸して染めるように着色します。

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着色後は速やかに余分な液を吸い取りながら乾燥させます。
乾いてベト付かなくなると笹葉は完成して、枝先へ接着できる状態になります。

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枝の製作:
竹の枝は細くて撓るので、皮膜を剥いだ電子機器のケーブルのメッシュチューブに使われている極細鋼線を用います。

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メッシュチューブは電子信号を送る細いリード線の束を保護していて、折り曲げを繰り返しても断線しない強度が有ります。
直径は0.1です。

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最初は適当に束ねて枝振りを作ります。
この適当の本数は、竹の枝は二又に分かれていますので、4の倍数にします。

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竹は針葉樹の様に下から上は枝振りと長さが小さくなっています。
長さと大きさは、最初に製作が完了した枝から、その大きさが1本の竹全体の枝振りの何処の位置になるのかイメージして、残りの枝の大きさを作って行きます。

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鋼線を紙縒り向きは全て同じにしていた方が、バラけずに作業がし易いです。
枝は曲がりを付けずに直線にします。
実際の枝分かれの二又は鋭角ですが、枝振り作りと笹葉の接着と色塗りが済むまで、二又は広げて笹葉同士が触れ合わないようにします。

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枝振りの形ができると、枝振りの崩れと着色の下地として木工ボンドを塗ります。
木工ボンドは薄めずに使います。
枝の先端長さの調整は、まだ行いません。

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薄く塗れれば良いのですが、木工ボンドを水で薄めると各枝に数珠繋ぎの玉ができて不自然な感じになるから、木工ボンドを水で薄めるのはNGです。

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皮膜的に塗った木工ボンドが乾いたら、全体を竹の幹と同色か、少し暗くし、笹葉も同色にします。
でも、この配色は秋以後で、筍が生長する春から夏は反対の配色で、若竹色の幹、明るい緑の枝、新緑の笹葉色になります。
実際の竹は、枝分かれする手前側が黄ばんだように変色していて、それらしく色分けします。

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塗料が乾いたら、笹葉を1枚ずつ、枝の先端に着けていきます。
笹葉の後ろ端に木工ボンドをチョンと着けて、位置と向きと角度を調整しながら接着します。
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塗料が乾いたら、笹葉を1枚ずつ、枝の先端に着けていきます。
笹葉の後ろ端に木工ボンドをチョンと着けて、位置と向きと角度を調整しながら接着します。

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笹葉は2枚組、3枚組、4枚組、5枚組などが竹の葉の基本の形で、その組合せの全てが1本の竹に有ります。
なので、実物や写真などを参考に、竹らしく見えるように配置して行きます。

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後に長さを調整しなければならない先端の枝部にも笹葉を着けます。

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笹葉を着け終わると、笹葉を1枚ずつ、染み込ますように着色仕上げをします。
長さを調整すべき枝は、調整ポイントから切断します。

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切断した先端へは笹葉を着けて着色し、竹らしさを整えます。
切断した先端は、枝分かれしかけた様に枝へ位置と向きを考慮して着けます。

 

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枝分かれしかけの接着した部分を隠すように笹葉を着けます。
そして、枝分かれを鋭角に整えながら、全体を竹の枝房に見える様に纏めます。
これで、枝は完成です。
同様な作業を行って、幹にセットする全ての枝を作ります。

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一つの枝に着ける笹葉の数は実際の数より遥かに少ないですが、数を増やして密度を上げると竹のイメージを損ねてしまいます。
他の樹木と違う、竹らしい独特の風に撓る姿と、騒めき揺れる笹葉が、リアルっぽいイメージになるような量で良いのです。

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幹の製作:
幹の材料は本物の竹です。
それは、おでんや唐揚げのテイクアウトや花見団子などに刺さっている竹串で、太さと長さ違いの2種類を木工ボンドで接合して使っています。

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風と笹の葉の重みで撓る幹の曲がりは、接合前にハンドパワーで、それらしく撓らせておきます。
太いのだけでは長さが足りないので、三分の二ほどの長さにした細いのを継ぎ足します。

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木工ボンドが乾いて接合したら、ヤスリとサンドペーパーで段差を無くしながら、幹の太い部分から先端へと滑らかに細くなるように整えます。
(接合部分が連続した揺れや衝撃で剥がれ易いですから、慎重に作業をします)

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幹の太さが滑らかに変化する調整削りの次は、節の位置の印記入です。
ジオラマのベースへ差し込む10mmの位置から、5mm、7mm、10mm~の間隔で印を付けます。
根元側は節の間隔が短くて、通常は2節から3節で節の間隔が固定しています。
他の間隔パターンは、5m、6m、8m、10mとか、5m、7m、9m、11mです。

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竹の幹は節の部分が太くなり、枝は節の上縁から伸びて行きます。
この節の表現は、電気コードや弱電ケーブルから取り出した銅線や鋼線を使います。

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銅線や鋼線の太さは、Φ0.3とΦ0.2で、幹が太い根元から中間過ぎまでをΦ0.3を巻き、そこから先端近くまでΦ0.2を巻きます。

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銅線や鋼線を幹の下部、中間、先端と各8~10巻きでのコイル状にしてから外し、ニッパーで裁断すると節にするリングが作れます。

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このリングを節間隔の印の位置に嵌めて、速乾木工ボンドで仮止めします。
同様の作業を残り全部の印位置にリングを嵌めて行って固定します。

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リングの巻きの重なりは、余分な重なり部分を切断除去します。
銅線や鋼線が重なるどころか、隙間が生じたのは、そのままにします。
隙間の場所へは枝を植えますので、支障は無いです。

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木工ボンドが乾いてリングを固定した幹に、更に木工ボンドを上から指で伸ばして塗り付け、覆って行きます。
木工ボンドを塗る事で節と幹は滑らかに繋がって、竹らしく見えます。
乾燥後にリングの浮きが大きいと思えるのなら、更に木工ボンドを重ね塗りします。

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乾燥後に節の状態が納得できる様になっていれば、竹の幹色に塗装します。
節は少し濃い緑色を適当な巾で塗って色分けしますが、境目は曖昧にしています。

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色塗りの次は、枝を挿す孔を開けて幹の製作工程は終わりです。
枝を挿す基本孔の大きさは、Φ0.8です。

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節の直ぐ上位置で、反対側へ貫通させます。
竹は節から枝を伸ばすので、節位置以外では孔を開けません。
挿し込む枝の太さによって、個別に孔の角度を変えたり、Φ1.0~Φ1.5と孔を大きくしたりします。

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作り終えた枝房の大きさによって挿し込む孔位置を決め、仮差しにて全体のバランスを修正します。
そして、納得するバランスの孔位置へ木工ボンドで枝房を固定します。

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枝房を全て挿し込み固定した後は、作業中に地肌が露出した部分の塗装修復と枝や笹葉の曲がりを修正して枝振りのバランスを整えたら、竹薮や竹林の地面に模した発砲スチロール材のベースに挿して固定すれば、ミニチュアの竹の創作は完成です。

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製作モデルは11月初旬の配色です、
地面に落ちた笹葉の色は退色しかけています。
12月になると落葉は全体が灰褐色になります。

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脇の植えた低木は、最初に葉の形と葉群れのイメージ確認に試し作りした竹の枝ですが、広がりの形を変えて竹林でよく見掛ける榊に模しました。
紙の幣(ゆさ)や木綿(ゆう)を付けて玉串(たまぐし)として神前へ供えて神霊を依らせる榊は、常緑樹で落葉はしません。
境界や結界を示す木でもあり、サカキは『境界内を守って栄えさせる』の意味だそうです。

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